ARTPORT PROJECT

LIVE AT CreAto 2016.6.12 TOKYO
「ARTPORT PROJECT.1」

2016.11.23(wed) ON RELEASE!!

【NEWS】

ARTPORT PROJECT the Live vol.2『周年男の爆発』
2017年4月30日(日)/@渋谷La.mama
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ARTPORT PROJECT
LIVE AT CreAto 2016.6.12 TOKYO
「ARTPORT PROJECT.1」
2016.11.23(wed) ON RELEASE!!

もう絶対出来ないと思っていたARTPORT。

それがARTPORT PROJECT として、メンバーがふらりと港に立ち寄るように蘇った。

1981年、ヨーロッパ旅行から帰ってきた3人が旅路で受けた全ての刺激を注ぎ込んだインスタレーション・ライヴ。ステージでの嘶くサウンドこそ、ARTPORTの産声だった。

それぞれ長い時間のうねりをくぐったARTPORTは、ゲストにドラマーのオータコージを迎え、ARTPORT PROJECTとして港へと漕ぎ急ぐ。2016年6月恵比寿CreAtoで行われたライヴの、音という音と戯れるライヴの息遣いを完全収録した「ARTPORT PROJECT.1」は、音と遊ぶことを知るオトナの必聴盤!

artist:ARTPORT PROJECT

title:ARTPORT PROJECT.1

price:¥2,800+ tax

format:CD

code:noteron-1008

release:2016/11/23

Distributed:METROTRON RECORDS

収録曲

  • ロンドン・タウン
  • ワイルド・ジャングル
  • オー・マイ・チベット
  • Jam.1「橋」
  • Jam.2
  • Jam.3
  • Jam.4
  • ベニヤマン
  • ブロークン・デイズ
  • チロリアン・ロック
  • キッチン・パンカー
  • ロシアン・レゲエ

Profile

1981年、ムーンライダーズのかしぶち哲郎(dr.)、白井良明(gt.)、鈴木博文(Ba.)の3名で「ARTPORT」結成。ライヴ上でのインスタレーションアプローチを肝とし、この3名ならではの音楽によるさまざまな『実験』を試みるも、数回のライヴ・パフォーマンスを経て自然休止状態に。

かしぶち哲郎氏の亡き後もソロ活動を続ける白井・鈴木の中で「あの」インスタレーション・ライヴへの衝動は徐々に熱を帯び、2016年、「ARTPORT PROJECT」として活動再開。これまでに、オータコージ(Dr.)、梅津数時(sax)がゲストとして参加している。

ARTPORT PROJECT the Live vol.2
『周年男の爆発』

ARTPORTはにわかアニバーサリーブーム。
音楽生活45周年、且つ活動休止の休止の休止中ムーンライダーズ40周年をひとり迎える白井良明を、メトロトロン・レコード30周年を担いだ鈴木博文がゴンドウトモヒコ、川畑usi智史と共に、ささやかに、したたかにステージで祝うのです。
つまりは『周年男の爆発』です。

出演:ARTPORT(白井良明、鈴木博文)
ゲスト:ゴンドウトモヒコ(Euph.)、川畑usi智史(Dr.)
会場:渋谷La.mama
日程:2017年4月30日(日)
開場:17:30 開演:18:00
料金:前売 3,800円 当日 4,300円 (共に+1drink 600円)

intervew & comments

member member member

2015年4月にリイシューされた『ARTPORT -Expanded Edition-』は、関係者の予想を遥かに上回る反響を呼んだ。とりわけ若い世代からの反応は、アートポートの先鋭的アプローチが今なお有効であることを実証するに十分なものがあった。80年代に海外のインディ・レーベルから発売されたポスト・パンク系バンドのレコードを、リアルタイム体験世代ではないDJや新しいリスナーが「新譜」として再発見したように。

時代のそうした追い風の中、アートポートはアートポート・プロジェクトとして再始動した。かつて時代の先端を走っていたバンドが再結成したらすっかり丸くなっていたというのは、よくある話だ。しかし、アートポートにそんな心配は無用。ゲスト・ドラマーにオータコージを迎え、6月12日に恵比寿CreAtoで行なわれたライブがいかにトンガッたものであったかは、ライブ盤『ARTPORT PROJECT.1』を聴けばよ~く分かるはずだ。 プロジェクト誕生の経緯から未来まで、3人が語る出港秘話をどうぞ。

――アートポートをプロジェクト化する発想はいつ頃からあったのですか?

白井良明(以下・白井):2015年の年末に僕の知り合いを集めてやったライブがあって(注:12月24日に行なわれた「白井良明提供!メリ~クリスマスで行こう!」)。あくまでもソロの括りだったんですけど。
鈴木博文(以下・博文):高円寺JIROKICHIでね。
白井:その時にふーちゃんをゲストに呼んで、アートポートをチラッとやったんですよ。
博文:それがまた面白かった。これはほっとくことはないなと思って。
白井:その時のドラマーはJIMI橋詰さん。僕が昔からやってた人。
博文:でもそれよりもっと前に、直枝(政広)君と下北沢のQUEでやったでしょ?あの時は直枝君が「叩きたい」とか言って、ドラムを叩いた。細かく伏線はあるんですよ(笑)。

――それで年末の良明さんのライブが決定打になったと。

白井:決定打ではないね。僕はいつもやってるのに近いようなことをやっただけ。そこでふーちゃんが発見したんじゃない?これはいけるぞ、みたいな。それでそうこうしているうちに、ふーちゃんが「6月にCreAtoでやろう」って言い出すわけ。

――6月にライブをやるにあたり、オータコージさんをゲスト・ドラマーに迎えたのは、どういう経緯で?

白井:CreAtoのブッキングをしている今関さんが、アルティメット・セッションってのを主催していて。自分が目をかけてるミュージシャンを呼んで、初めて会った者同士で即興でセッションをしてもらうっていう企画。僕も色々な人とやってみたい時期だったので出たら、太鼓で参加してきたのがオータコージ君とtoeの柏倉隆史君。そこでオータ君のニュアンスを覚えていて、ふーちゃんが一緒に何かやろうって言った時に「こんなのどう?」って提案したと思うんだよね。アートポートをプロジェクト化して、本来のアートポートの姿を追っかけたらどうかなと思って。ふーちゃんはオータ君がどういうプレイするか分からなかったかもしれないけど、僕はすごい見えたっていうかね。

――良明さんからそういう提案をされた時、博文さんは最初どう思いましたか?

博文:もう三角形、グレート・トライアングルじゃないわけよ。二辺しかないからさ。でも二辺じゃ無理なことがあるから、三辺が必要で。三辺じゃなく、六辺でもいい。いろいろなことができる、と思ったね。
白井:僕の中では、かしぶち君が亡くなって、再スタートっていうか。そういう風にするためにプロジェクト化したいっていうのがあって。たとえばミュージシャンだけでなくVJの人が入るとか、もっと多角的にとらえるようなことをしたいなっていう。アルティメット・セッションの影響でね。それでプロジェクト化したらどうかって提案したの。

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――6月のライブを録音し、後にライブ・アルバムとして発表するという発想は最初からあったのですか?

博文:ないね。ただ、ライブは常に録ろうって意識があるんで、録るんだったらちゃんと録っとこうと。

――オータさんは2月のアルティメット・セッションで良明さんと初めて共演した時のことを覚えていますか?

オータコージ(以下・オータ):音を一生懸命出してるから、その瞬間何を考えてたかはそんなに覚えてないんですよ。でも、目線とか空気感みたいなものがわりと同じ方向を向いてて面白かったなっていう印象はすごくありましたね。みんなで音をあわせてガーッて高揚していく時、良明さんのほうをチラッと見ると、同時に視線があったりする瞬間がけっこうあって。
博文:目線勝負だよね(笑)。
オータ:そうですね(笑)。だから声かけてただいた時は嬉しかったですね。あの時の空気感みたいなものが同時によみがえってきたというか。

――良明さんはオータさんのドラムのどういうところに魅力を感じたのでしょうか?

白井:オータ君のドラムは熱がある。音圧っていうか、気持ちがものすごく出てくる。だから「キース・ムーンみたいだから」って、ふーちゃんに言ったの。
博文:キース・ムーンだって言うけど、顔見たら全然キース・ムーンじゃない(笑)。だけど、後でライブの写真を見るとキース・ムーンみたいで。プレイしてみて分かった。
白井:だからもしね、かしぶち君と始めた頃にオータ君が入ってたら、フー(The Who)みたいになってたかもしれない(笑)。
博文:そうだね。
白井:インディーズ・レーベル(から出てくるような音)じゃなくなってた。
博文:ロック・オペラ作らなきゃいけない(笑)。
白井:あのさ、かしぶち君のドラムのパターンてさ、歌ってるでしょ?
オータ:そうですね。
白井:前にやったJIMIも初めての経験だって言ってた。イギリスのバンド、とくにインディーズのバンドってさ、ドラムのフレーズでけっこう物語作るじゃない?そういうのを発見したみたいなんだよ、JIMIも。
博文:アメリカとは違うんだね。
白井:JIMIなんかずっとアメリカの音楽やってきた人だったから、おれでズッパマリだったみたいなんだけど(笑)。オータ君もそれに近い感じ方っていうのがあったのかもしれないね。

――6月のライブの前に3人で何回くらいリハをしたのですか?

博文:一日だけ。ジャムはほぼやってないね。
白井:あとやっぱり新曲。前に行かないといけないなってことで、新曲を持っていって。僕が曲を作ってふーちゃんに詞を書いてもらったっていう。

――Jam.1「橋」では、博文さんは歌というか、詩をリーディングしていますよね。これも即興的に出てきた詩なのですか?

博文:あれは前日に、ワーッて書いた。べースとオータ君の他になんかなくちゃいけないんじゃないかなと思って。やっぱりそこは準備しちゃうよね。悲しい性(笑)。
白井:それはね、ひじょうによく分かりました。ああいうインスタレーションにポエトリー・リーディングが入るのは普通のことだから、(詩を事前に用意しておくのは)全然ダメじゃない。ふーちゃんはチャレンジ精神で用意しておいたんだろうけど。
博文:(やってみて)後悔してんだよ。一番の決め台詞でつっかかってんだよ(笑)。
白井:噛んじゃったの(笑)。そういう意味で言ったら、俺なんか無茶苦茶間違えてるからね。歌詞の一番と2番の順番が狂ってるとかさ(笑)。

――ライブ・アルバムとしてあらためて聴き返してみてどう思いましたか?

白井:いいですね。気持ちいいですね。以上!(笑)。(ここをもっと)こうしたいってのはあんまりないですね。これから自然に変わっていくんじゃないですかね、また。
オータ:その日の空気が全部出てるんで、日記を読むみたいな感じで聴いてます。その日あった出来事と3人で行った景色とか感じたことみたいなのが全部入ってて、本当に楽しいっていうか。
白井:空気感すごくいいよね。1曲目の「ロンドン・タウン」から、これいい空気感だなって思ったもの。
博文:他でもああいうドラミングってするの?
オータ:そうですね。でも狙ってする感じでもないんですよね。

インタビュアー : 小暮秀夫

楽曲コメント

1.ロンドン・タウン
白井:なんとなく1曲目っぽいなと思って。当時みんな(白井、かしぶち、博文、マネージャーの青野)でロンドンに行ったというのもあるけど、だからといってそれが直接の原因でこの曲ができたというわけではない。アートポートって、ご当地ものが多いんですよ。「チロリアン・ロック」とか「ロシアン・レゲエ」とか。

2.ワイルド・ジャングル
博文:これはけっこう後期のほうに作った曲だと思うよ。
白井:セッションしてたら、アフリカっぽくなったんだよ。バウ・ワウ・ワウとか、あの頃流行ってた音楽の影響下にあるんだろうね。

3.オー・マイ・チベット
博文:これ、お経がいいでしょ?
白井:お経は新たなエレメントになりましたよ。
オータ:「ライブでサンプラー使っていいですか?」って(良明さんに)きいたら、「いいよ」って言ってくれたんで、チベット僧のお経を仕込んでいって。
博文:完全に本物なんだ! 色々なことやるんだね。
白井:現代のキース・ムーンとしてはね(笑)。
オータ:(色々なネタを)仕込んでおいて使える空気感だったら使おうかなとか、わりとゆるい設定で。
オータ:「ワイルド・ジャングル」もジャングルの音を入れてきたんですけど、良明さんも入れてきて。
白井:やかましいジャングルになっちゃう(笑)。
博文:ワイルドでいいじゃん(笑)。
オータ:そこは使わせていただきました(笑)。

4.Jam.1「橋」
博文:悩みましたよ、これは。悩んだけど、悩んでもしようがない。まあ、詩でも読もう。でもベース持ちながら詩だけ読むのもおかしい。まあ、ハーモニカもあるし、あらゆるものをオータ君と二人で。
オータ:これは聴こえてきたものに対してどう反応するかっていうのと、静寂ができたりした部分とかは自分でもゾクッとするというか。一リスナーとして楽しみながらできた感じはありますね。
白井:こういうのは考えちゃいけない。反省もしちゃいけない(笑)。そういうもんです。

5.Jam.2
白井:ループ使ったりなんかしたんですけど、7拍子が出ましたね。
オータ:良明さんとの会話に近かった感じがして。台詞言い合ってるみたいな。僕から何か言わしてもらって、それに対して良明さんがのっかってくる時ものっかってこない時もある。それって会話の妙っていうか。この話題でしばらく盛り上がったなとか、この話題はすぐに飽きて次の話題にいったなとか、会話に近かった印象ですね。

6.Jam.3
白井:これも何も考えずに。何の反省もしてません(笑)。
博文:やってて面白かった。

7.jam.4
白井:一番クールだった気がする。
博文:最初は探りながらやってたの。(笛を)ヒューって。段々段々入り込んでくる(笑)。「こんなの聴いて面白いのかな?」ってなったらやめる。
白井:アートポートはそういうパフォーマンスっぽいニュアンスありましたからね。

8.ベニヤマン
白井:何十年ぶりかの新曲。
博文:でもこういう作り方はしてなかったのね、アートポートって。一瞬で作ってたの、ここ(湾岸スタジオ)で。この作り方は普段の作り方だから、「気に入らねえなんて言わせねえぞ!」みたいな感じで書いちゃうわけだ。
白井:新曲はあってもいいと思いますね。どういう作り方でも、これからはね。

9.ブロークン・デイズ
白井:せっかくだからって、ちょっと雰囲気を。今のポスト・ロックのありようとは違うんですけど、どこかポストであり続ける、カウンターであり続けるっていう感じはあるんだろうな。

10.チロリアン・ロック
白井:これは、作った時に、ビートルズみたいなチロリアン・カラーの服を着てたから。明るい世界だよね。

11.キッチン・パンカー
博文:最初は「パンカー」じゃなくて「ファッカー」にしたかったんだけど、やめたんだ。キッチンでの営み(笑)。
白井:これはすごくいい出来だと思うな。このアルバムの中で。
オータ:iPhoneにフリー素材でループ・トラックを即興的に作れるアプリがあって、それを流しながら演奏しています。それもリハの音源を聴いてBPMだけなんとなく決定させて、その中でiPhoneを操作しながらやるっていう。それは(『ARTPORT –Expanded Edition-』に収録された)ライブで、かしぶちさんがビートボックスを使ってて。こういうしばりがあるの、かっこいいなと思ったからですね。
白井:かしぶち君が使ってたの、808(Roland TR-808)だよね。あれね、かしぶち君はツインリバーブなんかで鳴らしてたんだよね。ひずませたりとか。

12.ロシアン・レゲエ
博文:俺が一番感銘を受けたのは、この曲。かしぶち君だと、頭からリズムが入ってくるんだけど、オータ君は入らなかったの。それがすごい新鮮だった。こういう来方もあるなと思って。